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日々の記録

2年3組 生物基礎 誰も話さない授業で「伝える」を問い直す(R8.1.29)

今日の授業では、教室に声がありませんでした。

隣の教室で考査が行われており、教室内は自然と静かな環境にありました。この状況を活かし、「書いて伝える力」を見つめ直す授業を行いました。

この授業では、生徒同士だけでなく、教員も一切話しません。指示は電子黒板に表示され、生徒は文字だけを頼りに課題に取り組みます。

普段、私たちは声の調子や表情、身振りなど、さまざまな手がかりを使って意思を伝えています。しかし、文字だけで伝えようとすると、「何を」「どの順番で」「どこまで具体的に」書くのかが、より重要になります。言葉そのものの力が問われるのです。

生徒は自分の考えを文章として表現し、その後、お互いの文章を読み合いました。そこで大切にしたのは、「合っているかどうか」ではなく、「伝わるかどうか」という視点です。

・何について書かれているのかが分かるか
・なぜそう言えるのかが示されているか
・読み手を想像して書かれているか

こうした観点から文章を見直すことで、生徒たちは「伝える」とはどういうことかを、改めて考えていました。

授業後の感想では、多くの生徒が、文字だけで伝えることの難しさと同時に、自分の考えと向き合うことの大切さに気づいたと記していました。

普段は話し合いを通して理解を深めていますが、今回は一人で考える時間が増えたことで、自分自身の理解の状態を見つめ直す機会になったという記述も多く見られました。また、自分の言葉で表現することの難しさを実感するとともに、相手に伝わるように書くためには、言葉の選び方や順序、説明の仕方を工夫する必要があることに気づいた生徒も多く見られました。

さらに、普段何気なく行っている対話が、理解を深めるうえで大きな役割を果たしていることを実感したという記述もありました。制限があるからこそ、「伝える」という行為の意味が、よりはっきりと見えてきたのだと思います。

声を使わない授業は、「伝えない授業」ではありません。
むしろ、自分の言葉と向き合い、相手の理解を想像しながら伝えることを、深く学ぶ時間となりました。

これからも、生徒一人ひとりが、自分の言葉で考え、自分の言葉で伝える力を育てていきたいと思います。